戦前、政治の腐敗が叫ばれていた時期に内閣改造か交代が有った。その時、新聞の一面では政府を攻撃し、三面では大臣就任を祝う提灯行列のような記事を載せていたと山本夏彦が述べていた。
小泉進次郎議員が環境・原子力防災担当大臣に就任した。マスコミはいろんなことはそっちのけで一挙手一投足、発言を報道した。小泉大臣は、これまでいろいろ発言してきたことを実現する良い機会であろう。どうか理想と現実の中で最適解を見つけていただきたい。
昨日、福島を訪問し、前環境相が、東京電力福島第一原発でたまり続ける処理済みのトリチウムで汚染された「処理水」について「海洋放出しかない」と発言したことを詫びたと言う。ではどうすべきか? 世界的には十分に希釈して放出しているレベルである。先日、原子力規制委員会の更田委員長が、たまり続ける「処理水」について、「意思決定の期限が近づいている」とし、「放出が適当」と東電に迫った。でも、今の東電に何ができると言うのか? きちんと政治が責任を持って動くしかないのではないか?
環境省所掌である原子力規制委員会の委員長の発言に対して、小泉大臣が今後どのように対処していくのかが大変興味深いところである。